アルフォンス・ミュシャ展を見に、釧路旅行に行ってきた。

nanai-tori2007-06-10


アルフォンス・ミュシャ展を見に、
6月8日から10日にかけて釧路に旅行に行ってきました。
とはいえ釧路にいたのは実質的に9日のみで、
行き帰りに夜行列車を利用した、0泊2日の旅でしたが。


右上の写真はこども遊学館前にある噴水です。
なんだか藤崎竜の漫画に出てきそうなデザインですね。
釧路は港町でもあるため、朝早くから、市がやっており、ごはんも食べられるので
夜行列車利用者にとっては大変助かりました。
観光施設も徒歩で行けるものが多いです。
またEGGや公園など、お金がなくても時間を過ごせる場所が多いです。
このあたりは北海道中央部より気温が5度ほど低いのですが、季節のせいか特に寒くはなかったです。


朝の活気と、かもめの甘えたような鳴き声、タンポポの綿毛と
霧がかった景観が印象的な街でした。



釧路湿原展望台」


釧路湿原といえばタンチョウの水銀汚染のニュースが気になる所ですが
釧路といえば湿原、ということと、単純に湿原というものを見てみたかったこともあり
朝市で朝食をとったあとは、バスを利用し展望台へ。


谷地坊主


施設内の展示の一つの谷地坊主(やちぼうず)。


釧路湿原は水位が高く、水はけが悪いので、
かつてここを農地として利用しようとした人々に
「役に立たない土地」という意味で「谷地」と呼ばれていたそうです。


規模はそれほど大きくはなかったのですが、内容はそこそこ面白かったです。
釧路湿原は海だった時代もあり、湿原の原型が出来たのは3000年前だそうです。


タンチョウのデザインが施された折鶴が無料でおかれていたので、
家用と贈物用と仕事場用に3つほどいただいてしまいました。


くまがでるそうです


遊歩道入口。熊が出るそうです。


展望台で買ったバードコール
(小枝の切断面にアイスボルトをねじこんだもの:300円。
ボルトをねじ込んだりゆるめたりする際のきしみが鳥の鳴き声に似ている。
やろうと思えば子どもの自由研究のような感じでつくれそうだ)
を使いつつ歩く。鳥の鳴き声が変わったような。そうでもないような…。
森の中だから涼しいはずなのに、汗が出ました。


釧路湿原


上の写真は、遊歩道のサテライト展望台から、釧路湿原を写したものです。
遊歩道は面白かったけれど、蚊が多かったです。
ここから湿根内ビジターセンターまで行く道もあるのですが、
次の予定があることと、蚊の多さを理由に断念しました。



アルフォンス・ミュシャ展〜憧れのパリと祖国モラヴィア〜」


お土産を買いそろえつつ、徒歩で道立釧路芸術館まで移動。
ここに来て初めて「ああ釧路にきてよかったなあ」と思った。
(ここに来るまでは、暗い顔をしていたらしく、
なぜか気象庁緊急地震速報の案内のチラシをもらったりしていた…)
一万の交通費は高かったけれど、精神的に得たものの点では満足した。
まあ旅先というのは新しいこと・ものだらけだから、どんな旅でも得るものはあると思うのだが。


講演「ベル・エポック=夢を売る時代の画家ミュシャ


曲線を基調とした(世界は直線ではないことを強く意識した)
アール・ヌーヴォー様式の代表的画家ミュシャの展覧会で行われた講演。
一般人を相手にしているせいか、専門的につっこんだことはそれほど言わなったように思ったが、
大学の授業を思い出した。
事前に本で得た知識・学校の授業ででさらりと触れたところもあり、
知識の面では大体理解できたように思う。
ミュシャサラ・ベルナールとの関わりは有名。
チェコ出身である、ミュシャが、祖国のために書いた画の多さ、
ナショナリズム的な側面については知らなかった。
個人的にはパリの華やかな絵の方が好きかな。
あとミュシャの好きな女性はお嬢様タイプらしい(絵に出てくる女性はみなそれっぽい)


当時のヨーロッパの教育はプロテスタント系の北部は進んでいるが、
カトリック系の南部は遅れており、ミュシャチェコの田舎生まれであり、スラブ系であった。
南部の文字の読めない人々は、神をたたえる歌や絵画によって信仰心を表そうとしていた。
当時のポスターは文字のみのものが多かったが、ミュシャのポスターは圧倒的なビジュアルイメージで語りかけて来る。



ミュシャのグッズ

上が売店で買ったミュシャのグッズ。6000円ぐらい使ってしまった…。
もともとのデザインがいいので
(もともと複製芸術の一つであるポスターで売れた画家だから、いわゆる大衆向けなのだ)
どんなグッズにミュシャの絵を利用してもサマになってしまう。
グッズはどれも可愛くて、もっとほしいぐらいだったのだが
携帯ストラップの裏が白かったり
(普通はプラスチックの中に両面に絵が描かれた紙を埋めこまないか?
プラスチックの後ろにそのまま絵をはっつけて裏が白いのはどうかと)
タンブラーの底が透明だったり
(どうせだったら全てミュシャのデザインで埋め尽くしてもいいような)


ペンダントも、ミュシャの絵をそのままペンダントヘッドにくっつけるのはいいが、
例えばミュシャ夫人のネックレスの模造品とかあってもいいような
装飾を仕事にしていたミュシャだからこそ、敬意を払う意味でも、もっと工夫をしてほしいとおもった。


そうそう大阪にアルフォンス・ミュシャ館があるそうなので、東京からのアクセスも悪くはなさそうなので、機会があったら行ってみようかなあと思う



帰りは公園から景色を見たり、鳥松というザンギ屋さんでザンギをおみやげに買ったりしていた。
(鳥松は元祖のザンギ屋さんだそうだ。なぜか歓楽街のど真ん中にあるが)


トドカレー


↑釧路のおみやげにはこういうのもある。
トド肉をおみやげに買ってしまった…!



「アクセス・夜行列車について」


夜行列車は女性専用席(女性専用車両ではない)があり、
今回はそれを利用できたので、治安的にはそこそこでした。
後部車両の自由席には目つきがヤバイなんだかあぶなそうな人達もいたし。


ただ寝台以外の座席は、睡眠を座席でとることになるので、
徹夜にはなりませんが、うつらうつらできる程度でした。熟睡は無理。
今回は、指定席・自由席はかなり空いていたのもあり、
隣席が空だったので、横にはなれるのですが、
首と足をを曲げた変な体勢で寝ることになり、寝返りもうてない。

私は寝つきはどちらかというといい方なのですが、
行きの日も帰りの日もかなり疲れていたにもかかわらず
(行きは仕事帰り、帰りは旅行疲れのため)
一時間半に必ず一回は目が覚めてしまいました。
正直2日連続夜行は無謀でした。


次回の旅行は陸・海・空を攻めるべく、フェリーに乗れたらなあ、と考えてます。
あとはおいしいものが食べたいなあ。